更新日: 2019/11/01
旬の恵みを存分に堪能するアイデアを中川たまさんの著書『季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方』からご紹介します
文:中川たま 撮影:宮濱祐美子
丸ごとの柿を干し柿にするのは、でき上がるまで時間がかかりとっても大変。これは思い立ったとき、1個の柿からでも作れる便利なレシピ。
天日に干す、またはオーブンで短時間で仕上げると旨みがぎゅっと凝縮し、そのままおやつにしたり、おつまみにも活用できます。
<材料> 作りやすい分量
柿(種なし)…1個
<作り方>
【1】柿はヘタを取って皮をむき、横1㎝幅の輪切りにする。
【2】ザルや網にのせて天日に3日ほど干す、または100℃以下のオーブンで表面が乾くまで2時間ほど焼く。
【保存】
清潔な保存容器に入れて、冷蔵で1週間。
甘柿のセミドライでおかずとおやつ
<材料> 2人分
甘柿のセミドライ…5枚
サラミ(薄切り)…5枚
花切り大根(切り干し大根)…15g
A オリーブ油、白ワインビネガー…各大さじ1
メイプルシロップ…大さじ1/2
塩…小さじ1/3
イタリアンパセリ(みじん切り) …少々
こしょう …少々
<作り方>
【1】花切り大根は水に浸けて戻し、水気を絞って半分に切る。柿とサラミも半分に切る。
【2】ボウルにAを入れよく混ぜ合わせ、1を加えてよく和える。
柿とクリームチーズの紅茶マフィン
<材料> φ70×H3㎝のマフィン型4個分
甘柿のセミドライ…4枚
クリームチーズ…20g
赤ワイン…大さじ1/2
卵…1個
菜種油…1/4カップ
牛乳…1/4カップ
A 薄力粉(ふるう)…100g
アーモンドプードル…20g
砂糖(きび砂糖)…大さじ3
ベーキングパウダー…小さじ1
アールグレイの茶葉…ティーバッグ1包分
<作り方>
【1】柿は一口大に切り、赤ワインに浸ける。チーズは4等分にする。
【2】ボウルに卵を割り入れてよくほぐし、油を加える。泡立て器で乳化するまでよく混ぜ、牛乳を加えてさらによく混ぜる。
【3】合わせたAを加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなる程度にさっくりと混ぜる。
【4】3をマフィン型に半分ほど流し入れ、1をのせて再び3を型の上まで入れる。
【5】170℃に予熱したオーブンで20~25分焼く。
【書誌情報】
『季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方』
春夏秋冬の果実ごとに、生のまま料理に使うフレッシュメニューと、保存が効くストックメニュー、ストックを使って作るアレンジメニューのほか、果実を使った季節の食卓をご紹介しています。
食べるだけでなく、旬の恵みを存分に堪能するアイデアを綴った著者のショートエッセイ付きです。
中川たま
料理家。神奈川県・逗子で、夫と大学生の娘と暮らす。自然食品店勤務後、ケータリングユニット「にぎにぎ」を経て、2008年に独立。旬の食材を活かしたレシピや、洗練されたスタイリングを書籍や雑誌などで提案している。 地元・逗子を拠点にイベントにも精力的に参加し、ジャムなどの保存食を提供するほか、伝統を受け継ぎながら今の暮らしに寄り添い、季節のエッセンスを加えた手仕事に日々勤しむ。 著書に『一汁二菜の朝ごはん』(成美堂出版)、『暦の手仕事』『旬弁当』『季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方』(すべて日本文芸社)、『私の好きなサラダの食べ方』(グラフィック社)、『たまさんちのおおらかなおやつ』(家の光協会)などがある。