更新日: 2019/10/23
曲線の美しさ、グラデーションは抽象画のよう。秋の果実をつかったレシピを中川たまさんの著書『季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方』からご紹介します。
文:中川たま 撮影:宮濱祐美子
和梨に舌鼓を打っているころ、次は洋梨が出回り始めます。女性らしいフォルム、とろけるような滑らかな食感、豊かな香りに惹かれます。ラ・フランス、ル・レクチェ、バートレットなんて名前も素敵。
和梨と違って洋梨は、シワが入るくらい熟してからが美味しい。それまでは部屋に飾って、可愛らしい容姿を眺めて過ごします。芳醇な香りがふんわりしてきたら、食べ頃のサイン。
いつか、木にたわわになっている姿を見てみたいものです。
果肉の濃密な甘みがクセのあるセロリとマッチ
<材料> 2人分
洋梨…1/2個
セロリ…1/2本
A オリーブ油、白ワインビネガー …各大さじ1/2
塩…ひとつまみ
ディル…少々
<作り方>
【1】れんこんは皮をむいて薄切りにし、酢水に5分さらして熱湯でさっと湯がき、水気をきる。梨は半分に切って芯を取り、皮をむいて薄いいちょう切りにする。
【2】ボウルに1とAを入れてすだちの果汁を搾り、皮を適量すりおろしてよく和える。
【書誌情報】
『季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方』
春夏秋冬の果実ごとに、生のまま料理に使うフレッシュメニューと、保存が効くストックメニュー、ストックを使って作るアレンジメニューのほか、果実を使った季節の食卓をご紹介しています。
食べるだけでなく、旬の恵みを存分に堪能するアイデアを綴った著者のショートエッセイ付きです。
中川たま
料理家。神奈川県・逗子で、夫と大学生の娘と暮らす。自然食品店勤務後、ケータリングユニット「にぎにぎ」を経て、2008年に独立。旬の食材を活かしたレシピや、洗練されたスタイリングを書籍や雑誌などで提案している。 地元・逗子を拠点にイベントにも精力的に参加し、ジャムなどの保存食を提供するほか、伝統を受け継ぎながら今の暮らしに寄り添い、季節のエッセンスを加えた手仕事に日々勤しむ。 著書に『一汁二菜の朝ごはん』(成美堂出版)、『暦の手仕事』『旬弁当』『季節の果実をめぐる114の愛で方、食べ方』(すべて日本文芸社)、『私の好きなサラダの食べ方』(グラフィック社)、『たまさんちのおおらかなおやつ』(家の光協会)などがある。