更新日: 2019/12/12
フィーカ(Fika)とはスウェーデン語で、家族や友だち、会社の同僚と、簡単なフィンガーフードやお菓子をおともにコーヒーやお茶をたのしむこと。大切な時間を彩るお菓子のレシピをご紹介します。
文:シグナ・ヨハンセン レシピ監修:土井裕子
北欧スイーツといえば、ペイストリーやデニッシュ。ぐるぐる巻きのシナモンロールや、編みこんだシナモンツイストが伝統的。ノルウェーではシナモンのかわりにカルダモンを使ったものが好まれています。
<材料> 10個分
生地
強力粉…240g
バター(無塩)…40g
牛乳…125㎖
ドライイースト…小さじ1
グラニュー糖…40g
卵(軽くほぐしたもの)…1個分
カルダモンパウダー(またはホール8粒)…小さじ2
塩…小さじ1/4
カルダモンバター
バター(室温にもどしたもの/無塩)…30g
グラニュー糖…30g
カルダモンパウダー…小さじ1
バニラオイル…約3滴
アーモンド(スライス)、 パールシュガー…好みで
<つくり方>
【1】生地をつくる。 鍋にバターをいれて火にかけてとかし、火からおろして牛乳を加え、人肌程度(約40℃)に調整する。冷たく感じる場合は少し火にかけ、熱すぎるようなら冷ます。
【2】ボウルに1を注ぎ、ドライイースト、グラニュー糖、卵1/2個分、カルダモンパウダー、塩の順に加えて混ぜ、最後に粉を2回にわけて加えて混ぜる。
【3】打ち粉(分量外)をした作業台に生地をとりだし、こしがでてなめらかになるまで約10分こね、まるく成形する。
【4】ボウルに生地をもどし、ぬれふきんまたはラップをかぶせ、約2倍の大きさにふくらむまであたたかい場所で40~50分発酵させる(一次発酵。冬場は60℃ぐらいの湯をはったひとまわり大きいボウルに浮かべて保温するとよい)。
【5】打ち粉(分量外)をした作業台に生地をとりだし、めん棒で約25㎝×30㎝の長方形にのばす。
【6】カルダモンバターをつくる。ボウルにすべての材料をいれ、よく混ぜる。
【7】打ち粉(分量外)をした作業台に生地を縦長におき、上半分にカルダモンバターをぬり広げ、下半分の生地を折り返す。
【8】生地をめん棒で軽く押さえたら、端から約10等分に切りわける。
【9】ひとつずつねじりながら棒状にする。うずをまくようにまるく成形し、巻きおわりを下に折りこむ。
【6】オーブンシートを敷いた天板に生地を間隔をあけて並べ、表面に卵1/2個分をぬり、好みでアーモンドやパールシュガーをちらす。そのまま少しおいて発酵させる(生地を指で押して、指のあとがもどってこなければOK)。
【7】生地に霧吹きで水(分量外)をかけ、180℃のオーブンで約10分焼く(きれいな焼き色がつき、たたくとこもった音がすればOK)。
【8】オーブンからとりだして網にのせ、天板に残ったカルダモンバターを熱いうちに上からかける。
*memo*
○生地にいれるカルダモンパウダーはもっと多くてもOK。
○生地は50℃以上だとイーストが発酵しない可能性があるので、きちんと温度がさがるまで待つこと。
○以下のようなバターをつくってたのしんでも。
ペッペルカーケバター
北欧のクリスマスにはかかせない「ペッペルカーケ(ジンジャーブレッド)」風味にアレンジ。ミックススパイス(ジンジャー、シナモン、カルダモン、クローヴの各パウダーを同量混ぜあわせたもの)小さじ 1をカルダモンパウダ ーのかわりに材料に加えます。
バニラバター
カルダモンパウダーのかわりにバニラオイルを少量加えれば、やさしい味わいに。
アーモンドバター
アーモンドパウダー大さじ 2をカルダモンパウダーのかわりに加え、さらに生地にアーモンドスライスを適量トッピングすれば、アーモンドづくしのツイストに。
Instagram:@tsukurira0714
【書誌情報】
『HYGGE 北欧が教えてくれた、「ヒュッゲ」な暮らしの秘密』
シグナ・ヨハンセン著
世界的な人気となっている北欧の人々の生き方、「Hygge(ヒュッゲ)」。本当に豊かで満たされた暮らしとはなにか、「ヒュッゲ」な生き方をノルウェー出身の著者が紹介。北欧のスイーツや料理を手軽に楽しめるレシピも多数掲載。イギリスで人気の一冊。
シグナ・ヨハンセン
ケンブリッジ大学で考古学と人類学を修学後、ロンドンのリーズ・スクール・オブ・フード・アンド・
ワインで料理とワインを学ぶ。イギリス各地の有名レストランで経験を積み、ロンドン大学のSOAS 食研究センターで修士号を取得。食やレストラン関係の本を手がけるなか、北欧の食文化とレシピを紹介 したシリーズ本『おいしい北欧(Scandilicious)』は高い評価を得ている。女性がもっとウイスキーやスピリッツをたしなむようにという活動「スピリティッド・ウイメン」の共同オーガナイザーでもある。近年、イギリスのテレビやメディアにも多数出演するなど、マルチに活躍。
Twitter:@SigneSJohansen
Instagram:signesjohansen