更新日: 2020/03/02
前編に引き続き、フラワーノリタケさんのワークショップ、「ガラスボトルの球根夫人」の開催レポートをお届けします。
撮影:奥 陽子 取材・文:つくりら編集部 協力:foglinenwork
「春先の球根アレンジメントをお願いします」。つくりらのリクエストに応え、ノリタケさんから送られてきたのは、ガラスボトルに球根をしのばせ、ふたの代わりに花の帽子をかぶせた作品の写真。わぁっ、こんなの初めて!
風変わりなアレンジをまじまじと眺めていたら、着飾ったポンパドゥール夫人の姿が浮かびました。そうだ、このアレンジを「球根夫人」と名づけよう。かくして「球根夫人」は生まれたのでした。
その夫人の“お召しもの”はどうなっているのかと申しますと、遠路はるばるインドからやってきた古いガラスボトルのようです。ふたの代わりに帽子の大役を担ったのはホウロウの小皿です。
「フラワーアレンジ専用のトレイもあったのですが、この小皿がぴったりだったので」とノリタケさん。はい、まさしく。サイズといい、形といい、風合いといい、ジャストフィットでございます。
花材の準備が整い、みなさんをお迎えするばかりとなった会場。ガラスボトルも誇らしげに並んでいます。
ノリタケさんが手にしているのは赤葉アカシア。葉先がまるで紅葉したかのように赤く色づいています。アカシアというのは和名で、さまざまな種類があるのですが、総称して英名のミモザと呼ばれるように。
デモンストレーションが始まりました。まずはボトルの中のアレンジです。
ボトルに吸水性スポンジを入れ、その上をコケで覆い、スポンジを隠します。「小さなムスカリの球根を入れます。プミラはスポンジに挿しても、中で遊ばせても。ガラスに花が触れないほうがきれいです」とノリタケさんのアドバイス。
ボトルのアレンジができたら、次は帽子です。ボトルの口に小皿をかぶせ、吸水性スポンジを置きます。最初に挿すのはミモザ。「ミモザでスポンジを隠していきます」。このミモザで隠すワザは「球根カーニバル」のリースでも登場しました。
クリスマスローズを飛ばし、ビオラを挿します。「ビオラの茎は柔らかいので、まっすぐにカットします」
ガマズミ、ヤツデの実を挿し、ツルバキアを長く、スカビオサもアクセントに入れます。「吸水性スポンジが隠れるように。高い低いのメリハリをつける。飛ばして高く見せる」。これがノリタケアレンジの3原則。ワークショップの回を重ねるにつれ、覚えてきました。
こちらの花は「ガーベラのかた切り」。かた切りとは、生産者に頼んで、花が咲く前のまだかたい状態で出荷してもらう花のこと。かたいうちに切るから、かた切りと呼ばれているのだと説明してくれました。開いたガーベラが正統派美人だとしたら、かた切りは個性派美人。一度見たら忘れない、そんな面持ちです。
思い思いのアレンジで、みなさんの作品が着々とでき上がっていきます。
一人ひとりのテーブルを回りながらのノリタケチェックも、みなさんが楽しみにしている時間のひとつ。「高い低いのメリハリをつけて」。ノリタケさんのアドバイスにみなさん真剣な表情です。
でき上がった作品は、窓際のテーブルに並べて撮影タイム。その姿は、さしづめ着飾った夫人たちが集う舞踏会のよう。
貴公子、登場(笑)。彼のハートを射止めるのはどの球根夫人なのでしょうか。
ティータイムには、午前のレッスンに引き続き、Herriotさん特製のチョコレートをご用意。こちらは、リボンのついたクルミのチョコレートとフランボワーズガナッシュ入りフランボワーズチョコレートです。
午後のワークショップ「ガラスボトルの球根夫人」にご参加くださったみなさん、ありがとうございました。午前中に行われた「球根カーニバル」は、前編1と前編2でレポートしています。こちらもどうぞ。
フラワーノリタケ 則武潤二
独特の世界観を放つ名古屋のフラワーショップ「flower Noritake」オーナー。ウエディングから会場の装花まで、幅広くアレンジメントを手がける。ダイナミックで独創的な作風に、国内外問わず多くのファンを持つ。定期的にフラワーアレンジメントのレッスンを行っている。2018年に初の著書『Flower Noritake フラワーノリタケの花々』を上梓。
ホームページ:http://www.flower-noritake.com
インスタグラム:@flowernoritake
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シンプルなデザインのキッチンリネンやベットリネン、ウエアなど日々の暮らしに寄り添うリネンアイテムを制作・販売するライフスタイルショップ。世界各地から集めたアクセサリーやインテリア雑貨も。
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