更新日: 2019/09/22
撮影:清水美由紀 文:つくりら編集部
インスタグラムで写真を撮る人が増えました。テーブルフォトとか、構図とか、色とか、レタッチとか、おしゃれな写真を撮るためのテクニックが巷にあふれています。でも、もっとシンプルに考えて、撮りたいものを、撮りたいことを自由に切り取ることができたなら・・・。
そんなモヤモヤな思いのヒントとなる、とびきりユニークな写真展が、松本と安曇野の2会場で同時開催されています。フォトグラファー清水美由紀さんの「くらしをかざる写真」と「詩の写真」です。
「写真をインテリアとして飾る」をテーマに、選りすぐった写真を展示。冒頭の写真は展示風景。「大好きなこもれびを部屋の中に持ち込む。布にプリントしてあるので、風にゆらゆら揺れて、部屋の中にいても光に包まれるような感覚です」(清水さん)
「部屋ってその人自身。部屋から一歩外に出て見つけ、選んだものが一堂に介する。その中で、飾られた写真って、外に繋がる扉のようです。どんな世界につながろう? 美術としての写真というより、別の世界とつながったり、迷ったときに芯に戻るために、部屋になじむ写真を、インテリアとともに展示します」(清水さん)
会場では、昼と夜とで異なる雰囲気が楽しめます。写真の飾り方がわからない人や部屋との相性に悩む人のために、インテリアも含めて展示。スタイリングも参考になります。お部屋が日々少しずつ変わるように、会期中お花を変えたり、手を入れるそう。清水さん在廊中は相談にも乗ってくれます。
展示されている写真はすべて購入可能ということなので、お気に入りの1枚と出会ったらぜひ自分のお部屋に迎えてあげて。
「SHITEKI NA SHIGOTO Gallery」のオーナー、詩人のウチダゴウさんから受けた「詩の撮影」という架空の依頼を題材とした写真作品が展示されます。「SHITEKI NA SHIGOTO Gallery」は、森の中の一軒家の小さなギャラリー。自然の中で、ゆったりと時間を過ごせそうです。
「詩人ウチダゴウさんのギャラリーで、ゴウさんからもらった「詩」というテーマで写真を並べます。 私が世界のどこかでカメラに入れてきた写真たちが、それぞれの心の中で詩をつむぐとうれしいです」(清水さん)
気持ちのよい秋の一日に、松本や安曇野まで足を伸ばしてみませんか?
「くらしをかざる写真」
期間:2019.9.20(Fri)- 10.7(Mon)
場所:「栞日」2F企画展示室
長野県松本市深志3-7-8
https://sioribi.jp/
開催時間: 7:00-20:00 (水曜休)
問い合わせ先:0263-50-5967(栞日)
「詩の写真」
期間:2019.9.20(Fri)- 10.7(Mon)
場所:SHITEKI NA SHIGOTO Gallery
長野県安曇野穂高有明2186-96
https://shitekinashigoto.com/
開催時間: 11:00-19:00 (火曜・木曜休)
清水美由紀さんには、つくりらでもたくさんの写真を撮ってもらっています。「Aiguille en Fete(レギュイユ・オン・フェット、針の祭典)」をはじめ、ときめきのパリ紀行、そして「二十四節気 暦のレシピ」の連載などなど。瑞々しい感性で切り取られた世界は、なんともいえないやわらかな空気感を纏って、毎回、つくりら編集部に届いています。
10月11日に発売となる『ラ・ヴィ・ア・ラ・カンパーニュ ジャムとパンのオリジナルレシピ』では、全ページにわたり、撮影を担当しています。
清水美由紀
フォトグラファー。生活を感じる旅、暮らしのあれこれ、健やかな食&住が興味の対象。雑誌やWebなどで「LIFE(生活、暮らし、人生)」にまつわる写真を撮影。日本&世界を娘とふたりで旅しながら写真を撮って暮らしている。美しい日常の瞬間を切り取った透明感のある写真は、国内外問わず、多くのファンを魅了している。
ホームページ:https://miyukishimizu.format.com/
インスタグラム:@uriphoto
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