更新日: 2019/07/25
今年6月、刺繍作家・中野聖子さんの著書『はじめての白糸刺繡 ホワイトワークでつむぐくらしの小物』が出版されました。これに合わせ、「代官山 蔦屋書店」さんで出版記念フェアを開催。書籍で紹介された作品やキットが並ぶフェアの様子をご紹介します。
撮影:奥 陽子 取材・文:庄司靖子 協力:代官山 蔦屋書店
刺繍作家の中野聖子さんのフェア「ホワイトワークで彩る暮らし」に訪れました。中野さんといえば、今夏、『はじめての白糸刺繡 ホワイトワークでつむぐくらしの小物』を出版したばかりの、今、いちばんホットな刺繍作家のひとり。このフェアはその出版記念として開催されたものです。
梅雨どきの晴れ間がのぞいた7月3日、会場となった「代官山 蔦屋書店」さんの3号館のそばまで来ると、フェアのポスターが目に留まります。大きな窓から、中野聖子さんの作品が並んでいるのが見えました!著書出版記念フェアは建物に入ってすぐのコーナーで開かれています。
壁面上部に飾られた大きなパネルは、著書から抜粋された、イニシャル刺繍のページ。
普段は作品を販売していないという中野さんですが、このフェアのために作品とキットを数量限定で用意したといいます。フェアも残すところあと一週間というこの日、イヤリングとピアス、帽子とブラウスは完売で見ることができず、残念。
フェアの目玉のひとつはオーダーメイドのイニシャル入りハンカチです。著書でも紹介されているイニシャルの図案を、白い麻のハンカチに1文字刺繍してもらえるというもの。先着10名ですが、中野さんの手によるホワイトワーク、贅沢な1枚です。
刺繍枠をフレームとして生かした、ウマの刺繍の壁飾りは、シュバルム、アジュール、フリーステッチといったいくつもの技法が施され、とても美しく印象的な作品。動物が好きな中野さんらしいデザインです。嬉しいことに、この作品をはじめとするフレームタイプ3点がキットとして販売されていました。
これはハードルが高そう…と思っても大丈夫! フェアの期間中、中野さんの教室でキット作品のつくり方を直接教えてもらえる企画が用意されました。
「やってみたいけど難しそう、本だけではわかりにくい、という方に、楽しくステッチをしていただけるような時間をつくりたいと思っています」。キットを購入したもののなかなか進められないという方にとっては、まさにかゆいところに手が届くサービス。素晴らしい!
ピンクッション、リネンコースター、ポーチなどの完成品も置かれています。ピンクッションとポーチはキットにもなっていました。実用的なものはやはり人気なのだそう。
ケースの中に並んでいたのはブローチ。著書にはヒーダボーリングの縁かがりを組み合わせたもの(右のタイプ)を紹介していますが、ここではエンブレムだけのブローチも置かれていました。エンブレムが少し大きめで、よりシックな雰囲気。
平積みされた『はじめての白糸刺繡 ホワイトワークでつむぐくらしの小物』。フェアのコーナー全体が、著書の雰囲気を再現したかのよう。ホワイトワークの繊細で上品な世界がここに広がっていました。
後編では、この日に行われたワークショップの様子をレポートします。
笑う刺繡 中野聖子
刺繍作家。白糸刺繍教室「白い針仕事」主宰。ホワイトワークに魅せられ刺繍を始める。講師資格取得後、教室、作家活動を開始。現在は吉祥寺のアトリエを中心に、青山など都内数か所で教室を展開。企業カタログの装丁や手芸雑誌など寄稿も多数行う。著書『はじめての白糸刺繍 ホワイトワークでつむぐ くらしの小物』
ホームページ https://www.warau-embroidery.com/
インスタグラム @warau_embroidery