触れるたびに、心地よい満足感。心奪われたストールの話。「押鐘まどか作品展 〜春をまとう〜」 2019.4.12(Fri)〜4.20(Sat) 東京

写真協力:押鐘まどか  撮影・文:つくりら編集部

季節が動くたびに、決まってほしくなるものがあります。それはストール。何を隠そう、無類の“巻き物”好きなので、首になにか布を巻いていないと落ち着きません。冬は寒いから、夏は日焼けするからと、なんだかんだと理由をつけては、一年中、巻いています。

その巻き物好きが、季節ごとの出会いを楽しみにしているのが、テキスタイルデザイナー、押鐘まどかさんのストールです。さまざまな素材や技法をかけあわせてつくられる押鐘さんのテキスタイルは、とってもユニーク。シンプルな洋服にふわりと巻くだけで、その日のおしゃれはこれでOK!って感じなのです。

平成最後の春、出会った瞬間に心を奪われてしまったのが、こちらのストール。

素材は、麻のラミー、シルク、ウール、そして和紙。異なる素材をジャカード織りしているのだそう。モシャモシャしたのがウール、ひらひらしたのが和紙。後からアクセントとして足しているのかと思いきや、全部織ったあとに、押鐘さん自身が手作業でところどころをカットしていると聞いて驚く。「カットまで機械でやってしまうと、全部切ってしまったりするので、ここは手作業にしています」と説明してくれました。

なるほど、だからか。首元に巻いてみると、和紙が、ウールが、嬉しそうに立ち上がる。押鐘さんの直感による絶妙な仕上げが、確かな素材とゆるぎない職人仕事に遊び心を添えている。それが、なんとも言えない特別感を放ち、心地よい満足感をもたらすのです。

同じ手法でも、こちらのテキスタイルはもっと大胆。ジャカード織りの部分とカットした部分のメリハリが効いていて、切り離した和紙が、ひらひらどころか、踊っています。

作品展では、ストールのほか、スカーフや小物、洋服なども。会場は、日本のバッグブランド、VAGRIE(ヴァグリエ)の東京ショップ。ヴァグリエの新作バッグと合わせてコーディネート、なんていう贅沢な楽しみ方もできそう。ヴァグリエは、感度の高いギャラリーやショップがひしめく東京・馬喰町のアガタ・竹澤ビルの304号室。問屋街として知られる馬喰町のおしゃれスポットです。

期間:2019.4.12(Fri) – 4.20(Sat)
場所:VAGRIE TOKYO(ヴァグリエ トウキョウ)
東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ・竹澤ビル 304号室
開催時間:11:00~19:00 *日・月曜、祝日は休み
問い合わせ先:03-5829-4970

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