更新日: 2018/05/24
写真協力:Tisane infusion 文:つくりら編集部
「Tisane infusion」の則武有里さんがkittaさんに出会ったのは、「日本の古道具展」という企画展を行ったときのことでした。
「企画展では、陶、鉄、木、布、硝子とさまざまなものを集めました。その中で日本の素晴らしい藍染古布の魅力を伝える際に、藍の栽培から地道に力を注ぐ作家のものをいくつか展示しました。そのときにkittaさんに展示をお願いしたことが始まりです。自然の恩恵を受けたものはなんて素直で美しいのだろうと感銘を受けました」。以来、定期的にkitta展を行い、今回で5回めを数えます。
植物染色による衣服をつくっているkittaさん。「自然」と「色」という2つの要素が、「草木染め」と出会い、結びついたことで、この制作が始まったそう。2011年に沖縄に拠点を移してからは染料の自給を目指し、琉球藍の栽培や染め師でもある澤野孝さんと美しい虹色を生み出しています。
今回のkitta展のテーマは「between possibility and actuality」。
「日本語で言うと潜と顕。それは 夢と現、開と閉、生と死のように相反するようでいて分けることのできない1つのこと。現実といわれる領域をゆるませて、潜在との境を越えたときに私たちは何と溶け合っているのでしょう。植物の色もきっとそのとびらの1つ。香りを嗅ぎ、色を見、それがどこから来たのか、ひととき感じてみて頂けると幸いです」(kittaさんのインスタグラムより)
会場にはワンピース、スカート、パンツ、ショール、小物など、さまざまなアイテムが展示されます。その色は優しい色から鮮やかな色まで、草木で染められたとは思えないほど色のバリエーションが豊かです。
「普段なかなか選べない、ハッとする色のワンピースやスカートがさらりと着こなせてしまうのが不思議です。赤などは年齢的に遠慮してしまいがちですが、なんていいましょうか、可愛すぎないし、いやらしくない(笑)。それはもう赤の中に色々なものが混じり合ってできた特別な赤。これは実際に皆様にご覧いただきたいです」
袖を通すと、その着心地のよさにまたもやびっくりしてしまうと有里さんは言います。
「自然に従ってつくられたものは愛を受けている。活きている色ですから素直に気持ちがいいのです」
作品展では、kittaさんの衣服や小物に加えて、chisakiさんの帽子や作灯家の河合悠さんの灯も並ぶそう。
さわやかな風薫る5月最後の週、これから迎える真夏の太陽にも映える、美しい色と戯れに行きませんか?
kittaさん
http://www.kitta-sawa.com
インスタグラム:@nijiirokitta
期間:2018.5.25(Thu) – 5.29 (Tue)
場所:Tisane infusion
愛知県名古屋市東区東桜1−10−3 則武ビル7F
開催時間:11:00〜18:30
問い合わせ先:tel:052-951-7117(Tisane infusion)
www.flower-noritake.com