インテリア, カリグラフィー, ワークショップ, 季節のイベント, 暮らし
インテリア, カリグラフィー, ワークショップ, 季節のイベント, 暮らし
更新日: 2017/12/13
インドネシア・ジャカルタ在住の人気カリグラファー、ヴェロニカ・ハリムさんが11月に再び来日。クリスマスに向けたスペシャルワークショップを開催すると伺い、取材させていただきました。カリグラフィー・スタイリングのおしゃれなアイデアの数々をレポート。前編、後編の2回に分けてご紹介します。
撮影:奥陽子 取材・文:つくりら編集部 協力:Studio Bouquet
インスタグラムを通じて、カリグラフィーを取り入れた素敵なスタイリングアイデアを日々紹介しているヴェロニカさん。流れるような美しい手書き文字はもちろんのこと、その卓逸したスタイリングセンスに魅了されるファンは少なくありません。
クリスマスのスペシャルワークショップを企画したのは、会場となったスタジオブーケさん。自らも何度かレッスンに参加したことのあるオーナーの悦子さんが、「ヴェロニカさんの素敵な空間演出をたっぷり楽しめる機会があったら」とヴェロニカさんに相談。初の試み、パーティー仕立てのワークショップが実現しました。
「まずはテーマとメインカラーを決めること」。デザイナーでもあるヴェロニカさんがパーティーを企画するときに真っ先に考えるポイントです。今回は、クリスマスカラーの赤と緑を意識しつつも、ホワイトをベースに大人っぽいおしゃれな雰囲気でまとめることに。
スタジオブーケさんは、古いマンションをリフォームし、オーナー自らも手を加えて造り上げたフレンチアンティークスタイルの空間です。
玄関を入ってすぐ、ディスプレイスペースのニッチには、白い枝を張りめぐらせ、クリスマスにおなじみのステッキ型の飴、赤×白のキャンディケーンを吊るしました。
それぞれのキャンディには、ワークショップに参加する方のファーストネームが書かれた布が。「ウエルカムの気持ちで、いらしたときにひとつずつ渡してもいいし、帰るときのおみやげにしてもいいですね」とヴェロニカさん。
会場に入ったとたん、可愛らしいディスプレイにみんなびっくり。さっそく歓声があがります。ワークショップなのに、“おもてなし感”たっぷりの演出に、早くもテンションがあがります。
いちばんの見せどころとしてヴェロニカさんが腕をふるったのは、マントルピース上のディスプレイスペース。赤×緑のクリスマスカラーのリースをポイントに、シンメトリーにカリグラフィーのファブリックを垂らしました。
▲リースとフラワーアレンジは、フローリストの&f・星純子さんが担当。開催前になんどもSNSで画像のやり取りをしながら、好みの雰囲気を確認し合ったそう。
リースの真ん中には、ゴールドマーカーで書いた「Merry Christmas」のリボンをさらり。カリグラフィー×フラワーのコラボレーションってこんなふうにもできるのね、と、さっそく真似してみたくなります。
左右に垂らした布にプリントされたカリグラフィーも、もちろんヴェロニカさん作。ブラックインクで紙に書いた文字をスキャンしてデータ化し、印刷屋さんに頼んで布にプリントしてもらいます。壁面や空間のなかでダイナミックにカリグラフィーを見せたいときに効果的な演出方法です。
チェスト上のコーナーも格好のディスプレイスペースです。「Joy」、「Love」など、クリスマスといえば思い浮かぶ言葉を、壁面に吊るします。
ハンドメイドペーパーにグレイのインクが、フレンチスタイルの空間にやさしく溶け込みます。
チェスト上は、シンプルなキャンドルとキャンドルスタンドを無造作に並べて。
ガラスのドームのなかにもカリグラフィーが。こちらはレッスンでつくるスワッグに飾る「ウィッシュリスト」(願いごとリスト)です。
ディスプレイの舞台として空間の印象を大きく左右するのが天井。梁に沿わせて大胆にしつらえた枝は、まさに “ツイッグツリー”のよう。白一色のオーナメントに合わせて、カリグラフィーは黒紙×白インクで。紙片の両端をくるりと巻いて表情をつけるスクロールは、ヴェロニカさんお気に入りの演出方法。ほんのちょっとした小ワザを効かせることで、空間にニュアンスが生まれます。
ヴェロニカさんによるスタイリングの説明が終わると、席についてカリグラフィーのレッスンがスタート。メニューカードやネームプレートなど、この日のパーティーで使われるカリグラフィーのアイテムをひとつずつ仕上げていきます。
後編では、カリグラフィーでつくるテーブルデコレーションをご紹介します。お楽しみに!
ヴェロニカ・ハリム(Veronica Halim)
インドネシア・ジャカルタ在住のデザイナー&カリグラファー。自然界の有機的な形やパターンに深く影響を受け、流れるような美しいカリグラフィーを生み出す。豊かな表現力と繊細さに加え、グラフィックとしての質の高さも兼ね備えた書体スタイルは多くの人を魅了し、グローバルに活動の場を広げている。シャネルやBMW、グッチ、ペンハリガン、TWGなどの一流ブランドからも頻繁に依頼を受け、その仕事は世界的に高く評価されている。2017年3月には、初の著書本『カリグラフィー・スタイリング』(主婦の友社)を日本で出版。現在、日本、シンガポール、ジャカルタで定期的にワークショップを行っている。
URL: https://www.veronicahalim.com
インスタグラム:@truffypi
studio Bouquet (スタジオブーケ)
千葉県・新浦安にあるスタジオで、レッスンや撮影などに空間を提供。オーナー自らリメイクして造りあげた「パリのアパルトマン」をイメージしたインテリアが評判に。フラワーアレンジメント、カルトナージュをはじめ、多彩なレッスンを行っている。
URL: http://studiobouquetb.wixsite.com/website
インスタグラム:@studiobouquet