アンティーク, パッチワーク, ワークショップ, 布, 手芸
アンティーク, パッチワーク, ワークショップ, 布, 手芸
更新日: 2017/10/25
アメリカ・ロサンゼルスにあるクラフトショップ「French General(フレンチ・ジェネラル)」。前編では、そのオーナーであり、デザイナーのカーリさんのさまざまな活動についてお話しました。後編では、つくりら記者も参加したワークショップの様子をレポートします。
撮影:奥 陽子 取材・文:つくりら編集部 協力:moda Japan
ワークショップの会場となったのは、モダジャパンの東京オフィスのあるビルの2階、GALLERYKTEX(ギャラリーケイテックス)。レンタルギャラリースペースですが、定期的にモダの生地を使ったワークショップも開催しているそう。
ワークショップで使う材料と道具には、「French General」のピンクションまでセットに!気分があがります。
こちらが今回のワークショップでつくる「ミニヘキサゴンバッグ」。六角形(ヘキサゴン)のピースをつなげて外布をつくり、巾着に仕立てるというもの。使われている布は「French General」の新柄、「Atelier De France(アトリエ・ド・フランス)」です。
▲オーストラリアの会社、「Hetties Patch」がデザインした巾着バッグで、「Hetties Patch Bag」と呼んでいるそう。サンプル作品は、デザイナーの Cathy Mogullさんが制作。
材料を並べて中身を確認。六角形の型紙が33枚、ピンクは五角形の型紙で6枚入っています。
まずは、六角形の型紙を1枚ずつカットクロスに合わせて、縫い代6〜7mmをつけてカットします。
参加者のなかには、パッチワークを教えている先生もいらっしゃいました。手元を見てみると、布をカットする前に型紙とカットクロスをまち針でとめています。急がば回れで、このひと手間が美しく仕上げる工夫なのかもしれません。
カットクロスに縫い代をつけてカットしたら、型紙の縁に仮止め用の糊をつけ、縫い代をとめていきます。
ひたすらピースをつくったら、レイアウトを見ながらピースの配置を考えていきます。
どのピースを隣り合わせにしていこうかな。配色や柄の出方を考えながら、あれこれ思案。この作業、パズルのような感覚で、結構楽しい!
中心を軸に華やかな花柄を配置し、悦に入っていたら、「いちばん真ん中は、底になるからあまり見えませんよ」とカーリさんの助言が聞こえてきます。慌てて、中心を地味な小紋柄に差し替えるひと幕も。
レイアウトがほぼ決まったら、次はいよいよピーシング。ピースとピースを縫い合わせていく作業です。材料のなかに針も入っていたのですが、カーリさんはもっと小さい針を使っていると聞き、その針でやってみることに。本当に短くて、小さい針!
中表に突き合わせて縫い代をかがります。この作業が、長い、長い道のり。「どのピースを次につなげるかは、レイアウト通りに進めば、自ずとわかります」とカーリさん。
こちらはピースを縫いつなげ終った状態です。カーリさんの見本をちょっと拝借。
みなさん、もくもくと手を動かしています。カーリさんも席をまわってアドバイスを。
「キルト&ステッチショーでもこの手法を紹介しましたが、『イングリッシュ・ペーパーピーシング』を知っている人はいませんでした」とカーリさん。似たような方法はきっとあるのでしょうが、おそらく、型紙をカットクロスに糊で仮止めするという手軽な手法が、私たち日本人には新鮮だったのかもしれません。
数ピース縫い合わせたところでタイムアップ。内袋をつけて仕立てる作業はまるまる宿題に。1枚1枚はぎ合わせていく作業は限りなく地道ですが、指先に神経を集中させるためか、無心になります。針仕事をする方からよく耳にする「針を持っていると落ち着く」といった境地、もう少し“ちくちく”すれば、いつしか私にも訪れるのでしょうか。
カーリさんはといえば、お手製のブックにつくりかけのピースをいつも持ち歩き、隙間時間を見つけては針を進めているそう。
毎日、ほんのちょっとだけ、“ちくちく”する習慣。それは、忙しさにかまけて、するりと過ぎてしまう日常に「待った!」をかけてくれる小さなピース(piece/peace)なのかもしれません。
Kaari Meng(カーリ・メン)
「French General」オーナー。ニューヨークのFIT(ニューヨーク州立ファッション工科大学)のジュエリープログラムを修了後、ジュエリーデザインを手がける。1997年、ニューヨークのソーホー地区に小売店「French General」をオープン。2003年にロサンゼルスに拠点を移し、フレンチアンティークテイストの布、手芸小物などを販売する傍ら、ワークショップにも力を注ぐ。2007年より、アメリカのファブリックメーカー、Modaから「French General」コレクションを発売。フランスの田園地方の自然と人々の暮らしに魅せられ、2007年より南フランスでのリトリート、「FRANCE GETAWAY」を続け、参加者は延べ600人を越える。
https://www.frenchgeneral.com
GALLERYKTEX(ギャラリーケイテックス)
2017年1月にオープンしたレンタルギャラリースペース。テキスタイル、アパレル、ファッション雑貨を中心としたギャラリースペースとして幅広く利用されている。定期的に、modaの生地を使ったワークショップを開催している。
https://moe538.wixsite.com/galleryktex
modaの生地のお問い合わせ先
株式会社moda Japan
〒540-0027 大阪府大阪市中央区鎗屋町2-2-5
TEL: 06-6360-9240 FAX:06-6360-9241
http://www.moda-japan.com/