更新日: 2021/04/07
パンチニードルは、ラグをつくるための技術のひとつ「フックドラグ(ラグフッキング)」を、よりかんたんに楽しむために開発された道具です。糸を通したパンチニードルを色を塗るように布に刺せば、もこもこした刺繍になります。小さなお子さまから年配の方まで年齢を問わず楽しめるのも、魅力のひとつです。
「laglag_(ラグラグ)」のサトウキミコさんの著書『パンチニードルのふわふわ、もこもこ、やさしいこもの』から基本のブローチを紹介します。
文:laglag_ サトウキミコ 撮影:寺岡みゆき、天野憲仁(日本文芸社) 文:つくりら編集部
パンチニードルの基本がマスターできるので、はじめてのひとつにおすすめ。大きさや色を変えるだけで、いろいろな雰囲気に仕上がります。
でき上がりサイズ 約縦4㎝×横5㎝
ひと枝【左】
<使用糸>
DMCタペストリーウール
(糸が細めなので2本どりで刺しています。)
・7592
・7329
・7485
一輪【右】
<使用糸>
DMCタペストリーウール
(糸が細めなので2本どりで刺しています。)
・7500
・7622
<材料(2点共通)>
刺しゅう枠 12㎝
パンチニードル #14mini
ジャバクロス中目 17㎝角
フェルト縦 6㎝×横7㎝
布用接着剤
縫い針
手縫い糸
ブローチ金具
オックスフォードのパンチニードル
本書では、Amy Oxford 社のパンチニードルを使用。針の長さや太さが異なる3 タイプがあり、ループの長さや使用する糸の太さの調節が簡単です。おもに#10fine と#14mini を使っています。
#10fine、#10regular
一番右がfine、中央がregular。regular は針が太めなので、極太(編み棒10 号、ジャンボ10 ミリなどで使用する毛糸が適している)の糸専用。本書ではタペストリー(p.26)のみに使用。
#14mini
#10fine と針の太さは同じですが短いので、刺したときの糸のループが短くなります。
DMC のパンチニード
ディーエムシー株式会社のパンチニードル。針が極太なので、刺す布の目は大きいほうが刺しやすいでしょう。専用の糸通し針がついています。針は1タイプのみ。
オックスフォードのパンチニードル
laglag_ のWEB サイトで購入できます。
https://laglag.thebase.in/
DMC のパンチニードル
手芸店、WEB で購入できます。
https://www.dmc.com
布
基本的にオリムパス製絲ジャバクロスの中目を使っています。小さな作品で細かく刺したいときや、ステッチ面を表側にしたいときは平織りリネン(10 番、もしくは透け感のある張りのあるもの)を使用。フェルトは裏面の仕上げに使用。
枠
一番大きなものはキルト枠、その他は刺しゅう枠。どちらも丸い図案のときに使用します。キルト枠は30㎝。刺しゅう枠は18㎝、12㎝、8㎝の3サイズ。キルト枠は大きな作品に使います。
木枠は絵を描くキャンバスに使うもので、四角形や角のある作品のときに。F4 とF3 の2 サイズ。画材店などで購入できます。
糸
おもにDMC のタペストリーウールを使用。糸が細めなので2本どりで刺しています。
ハサミ
裁ちバサミと手芸用のハサミ。
接着剤
アクセサリー金具などをつけるときは左の金属用接着剤、布を貼るときは右の布用接着剤を使用。
その他
・油性ペン
図案をトレースするときに使用。
・裏地用の布、接着芯
サコッシュやポーチ、がま口など袋状の作品を仕上げるときに。
つくり方の詳細は、本書掲載の作品の図案をご参照ください。
Instagram:@tsukurira0714
【書誌情報】
『パンチニードルのふわふわ、もこもこ、やさしいこもの』
著者:laglag_ サトウキミコ
パンチニードルなら、糸を通した専用の針を布に刺すと小さなループができ、もこもこした刺しゅうになります。図案を写したら、針を布に対して上下にどんどん刺して動かすだけ!目数を確認したり、細かい部分を気にしたり……などと難しい作業はありません!細かい作業が苦手な人でも、短時間でかわいい作品がつくれます。
本書では一般にも入手しやすくリーズナブルな針と、より使いやすく簡単に刺しゅうができる針の2種類を紹介。糸もメインで使用するのは1種類のみにしぼっています。ベーシックなテクニックだけでなく、アレンジワザも多彩に紹介しています。
どのアイテムも、テキスタイル風のデザインとシックな色の組み合わせが魅力。シンプルな大人の装いや、落ち着いたインテリアにもぴったりのものばかりです。
laglag_サトウキミコ
2014 年フックドラグ用の針を使い、作品づくりを開始。
2017 年オックスフォード社が販売しているパンチニードルと出会ったのをきっかけに、本格的にパンチニードルの作品制作に取り組む。2019 年アメリカのオックス
フォード社と販売契約を結び、オックスフォードパンチニードルの公式販売を開始。アメリカのバーモント州にて、オックスフォード社代表エイミーオックスフォード
氏に直接指導を受ける。現在、子どもから大人向けまでのさまざまなワークショップを毎月開催しながら、百貨店やイベントなどへの出展も行う。
laglag_ のwebサイト https://laglag.thebase.in/
https://laglag-needle.com