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刺し子の基礎 布について

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布がとても貴重だった時代、防寒や補強の手段として刺し子は生まれました。やがて装飾的な要素が加わり、多彩な模様が登場するように。それこそがまさに用の美。
『色であそぶ糸であそぶ 刺し子の愉しみ』から、刺し子におすすめの布をご紹介します。

刺し子の記事
刺し子のポットマットと暖かい飲み物で、身も心もほっこり
いからしさとみさん(前編)|伝統柄を中心とした刺し子の作品集『刺し子の手しごと』。その持ち味は、なんといっても連続模様の美しさと全体の優美さ。
いからしさとみさん(後編)|裏面も美しい花ふきん。先人の技を伝えつつ、彩り豊かな色糸と自由な図案で現代へと引き継ぐ
刺繍糸(3)|日本刺繡の糸、刺し子やこぎん刺しの糸・・・。刺繍糸の仲間はまだまだあります。
指貫(ゆびぬき)|効率よく仕事をするため、針で指を傷つけないようにするためのものなのです。
暮らしを愉しむ針仕事 くぐり刺しのニードルケース
針仕事のお供に 伝統模様でつくる 花十字刺しの針山
刺し子の基礎 糸について

文:つくりら編集部  撮影:蜂巣文香・天野憲仁(株式会社日本文芸社)

刺し子に適しているのは、針通りのよい平織りの布。ふきんに仕立てる場合は晒し木綿を使うのが一般的ですが、吸水性に富んだリネンもおすすめです。印つけが面倒な一目刺しは、市販のガイド入り刺し子布を利用すると気軽に楽しめます。

a 刺し子用木綿
ふきん1枚分にカットされた刺し子用の布。針通りがよく、初心者におすすめです。
左:「さらしもめん」約34×70㎝、中・右:「刺し子もめん」約33×70㎝、全9色/オリムパス製絲

b ガイド入り刺し子布
「一目刺しは印つけが面倒」という方には、ガイド入り刺し子布がおすすめ。
洗えば印が消えるので、仕上がりもきれい。

c 晒(さら)し木綿
手ぬぐいやおむつなどに適した、やわらかく吸水性に富んだ平織りの木綿布。
布幅をそのまま生かし、2枚重ねにして使います。1反(約34㎝幅×10m)で1000円前後と値段も手ごろ。

d リネン
吸水性に富み、ナチュラルな風合いのリネンは、小物づくりに最適。
針通りのよい、適度な厚さのものを選びましょう。

e 木綿布
色数が豊富な木綿布は、刺し子とも好相性。
「あづみ野木綿・カット布」約54×45㎝、全30色/オリムパス製絲

 

水通しと地直しについて

リネンなど縮みやすい布は、後からゆがみが生じないように水通しと地直しをします。一晩水に浸けて軽く脱水し、半乾きまで陰干し。タテ糸とヨコ糸が直角に交わるように整えながら、裏から低温でアイロンをかけます。

 

Instagram:@tsukurira0714

【書誌情報】
『刺し子の愉しみ』
日本文芸社編

彩り豊かな刺し子の作品集。
人気の一目刺しを中心に、伝統文様や創作模様、くぐり刺しなどを多色づかいで。白い布に一色刺し、多色刺し、色布に一色刺し、多色刺し、端切れをパッチワークして一色刺しなど、さまざまな色づかいを楽しめます。
手軽に楽しめるように、小さめのサイズのふきんも提案。コースターやくるみボタンなど、仕立ての簡単な作品や、パッチワークを組み合わせた袋ものなどを紹介。

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