更新日: 2021/08/12
2021年7月に刊行したパリ在住のフラワーデザイナー、フォトエッセイストとして活躍する斎藤由美さんの著書『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』。
2020年2月からスタートした、つくりらの連載が書籍として実を結びました。連載から書籍制作まで、由美さんと二人三脚で伴走した、フリー編集者・須藤敦子さんに編集後記を寄稿いただきました。由美さんとの出会いから、コロナ禍で変更を余儀なくされた制作課程まで、7回にわたってお伝えします。
撮影:斎藤由美 文:須藤敦子、つくりら編集部
斎藤由美さんに初めてお会いしたのは、2019年3月のことです。名古屋のライフスタイルショップ「node」で、カリグラファーのヴェロニカ・ハリムさんのワークショップの準備をしていたところへ、ちょうど由美さんが来店したのでした。
お名前は存じ上げてはいたけれど、「あの、パリの斎藤由美さん」に、なんと日本で、しかも名古屋でお会いできるなんて、なんという巡り合わせ。ヴェロニカさんが由美さんと知り合いだったこともあり、すかさずご挨拶して、Facebookでつながらせていただきました。
その年の師走。名古屋でのご縁を頼りに思い切って由美さんに連絡を取り、つくりらでの連載をお願いしました。二つ返事でご快諾いただき、晴れて1年間、由美さんとの連載を担当させていただくことになったのです。
連載は2020年2月から始まりました。初回の花はミモザです。いったいどんな写真が、どんな文章が送られてくるのだろう……期待と不安のなか、大量の画像と原稿が送られてきました。画像フォルダをあけると、ミモザが映える石造りの家、ミモザを抱えたパリジャンの姿、たっぷりのミモザを使ったシャンペトルブーケなど、由美さんのファインダー越しにとらえたパリの街並み、フランスの風景が広がっていました。
画像と一緒に送られてきた原稿に目を通すと、これまた面白い!なめらかに綴られた文章は、行間から由美さんのお人柄も感じられ、引き込まれるように一気に読んでしまいました。エッセイストとしても活躍し、ご本人いわく「趣味は読み書き」というだけあって、素晴らしい!の一言。由美さんに連載をお願いできて本当によかった〜!と、心の底から幸せな気持ちになったことを覚えています。
Instagram:@tsukurira0714
【書誌情報】
『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』
著者:斎藤由美
パリ在住のフラワーデザイナー、フォトエッセイストとして活躍する斎藤由美さんが、「花のある暮らし」をテーマに12か月の花を紹介します。
華やかな作品や暮らしに溶け込む花あしらいなど、パリの街に咲き誇る花々の美しい表情を切り取った、たくさんの写真とともにお伝えします。
すぐにでも生活に取り入れられる花活けのテクニックや、由美さんがいち早く日本に広めたシャンペトルブーケに、コンポジション・スペシャル、キューブワークのプロセス解説も。
20年以上パリに暮らし、由美さんが感じた、個性を重んじるフランスの生き方や、花と人、真の豊かさについて綴るエッセイに、心豊かに生きるヒントを見つけることでしょう。ページをめくるたびにパリのエスプリも感じる、心のエステになる一冊です。
斎藤由美
パリ在住フラワーデザイナー/フォトエッセイスト。信州で花教室主宰後、2000年パリへ花留学。著名なフラワーアーティストの元で修行。コンペに勝ち抜きホテル・リッツの花装飾を担当。現在は驚異のリピート率を誇るパリスタイルの花レッスンと執筆が主な活動。花市場と花店視察など研修ツアーも手がける。著書に『シャンペトルのすべて』『コンポジション』『二度目のパリ』などがある。
インスタグラム: @yumisaitoparis
ブログ「パリで花仕事」:https://ameblo.jp/yumisaitoparis/
須藤敦子
出版社勤務を経て、フリーの編集者に。「つくりら」には立ち上げから参加し、2020年9月まで編集ディレクションを務める。企画・編集した書籍に『Flower Noritake』『二十四節気 暦のレシピ』『パリスタイルで愉しむ 花生活12か月』『植物刺繡と12か月のおはなし』(日本文芸社)、『Calligraphy Styling』『Calligraphy Lifestyle』『amenote』(主婦の友社)などがある。