更新日: 2019/10/18
藤原連太郎さん、Shabomaniac!さん監修の『珍奇植物 ビザールプランツと生きる』より、世界が愛してやまない不思議な植物たちをご紹介します。
その名のとおり、赤く先端が鉤状の長い刺と、白く真っ直ぐな刺が入り乱れるように球体を包み、古くから『最も刺の美しいサボテン』と言われてきた。マゼンダの大輪花も目を惹く鮮やかさだ。アメリカ・ネヴァダ州南西部からカルフォルニア州南東部に分布し、自生地では砂漠地帯の岩の多い場所に生える。多くは石灰岩土壌の場所であるが、そうでない場合もある。栽培困難種としても有名で、接ぎ木で維持されることが多い。その場合は柱サボテンよりも、自生地が重なるフェロカクタス属の鯱頭などに接ぐとバランスの良い標本に育つ。写真は正木で、実生から10年以上経っている株。年間にわずか3回ほどの水やりで維持している。
白紅山の開花。この属ではもっとも大輪で、花径は10cmに達する。色は金属光沢のあるマゼンダで中央部は緑色がかっている。
“多肉植物”ブームの中、今世界中から注目を集めているのが、塊根植物やディッキアなど“珍奇植物”と言われる見た目が変わった植物たち。盆栽のような見た目、デザイン・アート性に優れたその特徴は、インテリアとして部屋によくなじみ、写真映えも◎。
独特な特徴や育て方、自生地を詳細解説するとともに、今回、まだどこにも載っていない、北アメリカ、南アフリカ、オセアニアなどのレアな珍奇植物もたくさん掲載している完全保存版!
【書誌情報】
『珍奇植物 ビザールプランツと生きる』
珍奇植物と言われる、姿形に特徴があり、その生態も非常に個性的な植物たちがいま注目されています。その変わった植物たちの特性や自生地の環境など、共に珍奇植物たちと暮らしていくための他にはないヒントがたくさん詰まった実用書です。
藤原連太郎
新しい価値を提供する園芸用品と植物のショップTOKYの代表兼ディレクター。植物好きが昂じて2014年に同店のネットショップを立ち上げ、2016年には東京日本橋に実店舗をオープン。作家物やセレクトの植木鉢のほか、自社オリジナルアイテムも多数手がけている。
Shabomaniac!
幼少よりシャボテン・多肉植物に惹かれ、栽培歴40年の園芸研究家。幅広く様々な科、属の植物を育て、栽培困難種の実生や、新種の輸入にも早くから取り組んだ第一人者。自生地を度々巡り、開設から10年を迎えるブログには実体験に基づく栽培法と、自ら長期間育成した美しい植物の写真が並ぶ。