更新日: 2019/12/26
珍奇植物と言われる、姿形に特徴があり、その生態も非常に個性的な植物たちがいま注目されています。
『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』より、珍奇植物名人たちの育て方の一部をご紹介します。
文:つくりら編集部・太田敦雄 (ACID NATURE 乙庭)・土屋悟(本書ライター) 写真:太田敦雄 (ACID NATURE 乙庭)
~本書『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』では、
オリジナリティ溢れる庭を提案する「ACID NATURE 乙庭」代表の太田敦雄さんに、唯一無二の珍奇な庭をつくるためには、どのような視座を持つべきなのか、語っていただいている。一部抜粋してご紹介するとともにお庭も公開~
珍奇植物の屋外栽培は、多かれ少なかれ実験的な要素を伴う。それなりに今期も必要だし、時にはリスクや失敗も伴うだろう。しかし、他人がやっていない植栽を自分の手技にしていくことで、自分だけの庭をつくることができる。探求と実験の先にある植栽の独自進化こそが「お金では買えない」「どこにもない」珍奇さなのではないだろうか。
持ってる植物がいくら他人とカブったとしても、植え方・魅せ方がオリジナルであれば、決して他人とカブることはない。あなたの感性と植物が創り出す一点モノのビザールプランティング(珍奇植栽)。どれだけ激レアかとか何がブームだとか関係ない。珍奇な光景は「自ら創り続けることができるもの」。植物は一過性のファッションでも投機の対象でもない。結局、庭も人生の一部。自分自身を見失わなければ、ずっと唯一無二の存在でいられる。
文:太田敦雄 さん(ACID NATURE 乙庭 代表)
http://garden0220.jp
「ACID NATURE 乙庭」が提案するオリジナルあふれる庭 その3
丸みとゴツさを併せ持つアガベ・トルンカータに、敢えて昭和の多肉園芸を想起させるセネキオ ʻ美空鉾ʼ やキョウチクトウの矮性品種を組み合わせて。キョウチクトウは今日ではありふれた庭木扱いだが、パキポディウムやアデニウムもキョウチクトウ科と捉えると視野が広がり、意味深い。
「ACID NATURE 乙庭」が提案するオリジナルあふれる庭 その4
アガベ・パリィとオプンチア(ウチワサボテン)で印象的なフォーカルポイントを作り、グレビレアやリューカデンドロンなど南半球原産種も盛り込んで、新奇な多様性のある植栽に。そこにさらに日本伝統園芸の葉芸品種、ジャノメマツを加えて意外性と温故知新の「珍奇」も表現。
Instagram:@tsukurira0714
【書誌情報】
『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』
気難しい種も多い珍奇植物たち。珍奇植物名人たちの育て方を見たいと思っている人はたくさんいますが、現状栽培法に関しての情報は限られています。
本書は各分野の珍奇植物を育てている名人たちに取材し、どんな環境でどのようなコツをもって旨く育てているかを紹介し、解説していく実用書です。
また、用土、植木鉢などから、高配、育種にまで携わっている人たちの奮闘ぶりも紹介。本当に育てて行きたい人にとってのコツが満載、一歩踏み込んだ珍奇植物の世界をお楽しみください。