更新日: 2019/12/19
珍奇植物と言われる、姿形に特徴があり、その生態も非常に個性的な植物たちがいま注目されています。
『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』より、珍奇植物名人たちの育て方の一部をご紹介します。
文:土屋悟・つくりら編集部 撮影:シロクマフォート 土屋悟
北森翔太さん
きたもり・しょうた 群馬県前橋市在住
栽培歴5年
現在のおもな栽培植物/多肉植物、塊根植物I
子どものころから植物に親しんできた北森さんがメダカ飼育などを経て、パキポディウムに出会ったのは4年ほど前。その独特なフォルムに魅了され、あっという間にのめり込んだ。
「株姿で一番好きなのはタッキー。ずんぐりしたボディに大きな白花を咲かせるエブレネウムと交配して、白花のタッキーを作るのが今の目標です」
午後からは直射日光が遮られる場所なので、無遮光で管理。
そんな北森さんがもう一つハマっているのが、パキポディウムの接ぎ木。所属する群馬カクタスクラブに果樹の接ぎ木がうまい梨農家の人がおり、その人から技術を教わった。
「根腐れなどで根が傷んだ株、根が出ていない株であっても、成長点さえあれば接ぎ木で救済することができます。台木を選べば、株を早く太らせたりということも可能です。」
実生と接ぎ木でどんどん増えるので、近所にビニールハウスを建てたそうだ。
P.グラキリウスの台木にP.マカイエンセを接いだ株。中央の大きな枝がマカイエンセだが、接いだ部分はパッと見わからないほどきれいに活着している。
P.ナマクアナム(光堂)をP.ラメリーの台木に接いだ株。細い台木の上で、ナマクアナムが丸く太りはじめているのが分かる。
こちらもP.ナマクアナムをラメリー台木に接いで1か月ほど立ったもの。接ぎ目が目立つがもう活着しており、鉢上げできる状態になっている。
本書では、パキポディウムの接ぎ木を紹介するコラムも掲載しています。
Instagram:@tsukurira0714
【書誌情報】
『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』
気難しい種も多い珍奇植物たち。珍奇植物名人たちの育て方を見たいと思っている人はたくさんいますが、現状栽培法に関しての情報は限られています。
本書は各分野の珍奇植物を育てている名人たちに取材し、どんな環境でどのようなコツをもって旨く育てているかを紹介し、解説していく実用書です。
また、用土、植木鉢などから、高配、育種にまで携わっている人たちの奮闘ぶりも紹介。本当に育てて行きたい人にとってのコツが満載、一歩踏み込んだ珍奇植物の世界をお楽しみください。