更新日: 2019/12/14
珍奇植物と言われる、姿形に特徴があり、その生態も非常に個性的な植物たちがいま注目されています。
『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』より、珍奇植物名人たちの育て方の一部をご紹介します。
文:土屋悟・つくりら編集部 撮影:シロクマフォート 土屋悟
CONOCONOさん
コノコノ 関東地方平野部在住
園芸・植物歴/44年
現在のおもな栽培植物/コノフィツム
Twitter/@Hiro_sudo
コノフィツムの魅力にとりつかれ、栽培すること40年以上。今では、コレクションは自宅のルーフバルコニーいっぱいに増えた。
「SNS等で知り合った友人との種苗交換で、今でもコレクションは増え続けています」
コノフィツムには表面に模様が入るものがあるが、タネをまくとそれぞれに異なる模様になる。
conoconoさんも、同じフィールドナンバー同士の交配によるタネをまいて選抜を行っている。「多肉植物界隈では、その地域の原種を保つことを重んじる風潮があり、同種他地方の個体の交雑も嫌う人がいますが、交配により今まで見たこともないどんな形質が出てくるのかというのも、タネをまく楽しみだと思っています」
現在では、種間交雑によるハイブリッドも作っている。コノフィツムの楽しみはまだまだ終わらない。
【写真左】発見されてからまだ20年ほどと、コノフィツムとしては新しい種のC.サブテラネイム。育つに従い、植物体が地中に潜っていく。
【写真右】高校時代から育て続けているC.リトプソイデスの色変わり品種‘翠星’。鉢からあふれるたびに株分けして維持している。
【写真左】まもなく開花を迎えるC.フェニケウム。頂部が扁平になって地面に埋もれるような株姿がユニーク。夜咲きで、夏の乾燥に強い。
【写真右】上/乾燥に強いC.マウガニー。「同じエリアで自生するブルゲリと同じ水やりをすると徒長してしまいます」。 下/C.アカベンセの授粉。
本書では、コノフィツムを育てこなすコラムも掲載しています。
Instagram:@tsukurira0714
【書誌情報】
『珍奇植物LIFE ビザールプランツと暮らすアイデア』
気難しい種も多い珍奇植物たち。珍奇植物名人たちの育て方を見たいと思っている人はたくさんいますが、現状栽培法に関しての情報は限られています。
本書は各分野の珍奇植物を育てている名人たちに取材し、どんな環境でどのようなコツをもって旨く育てているかを紹介し、解説していく実用書です。
また、用土、植木鉢などから、高配、育種にまで携わっている人たちの奮闘ぶりも紹介。本当に育てて行きたい人にとってのコツが満載、一歩踏み込んだ珍奇植物の世界をお楽しみください。