更新日: 2019/11/25
贈りものをする機会が増える季節になりました。麻衣さんからいただく小さなお土産は、いつも開けてしまうのが惜しくなるほど、素敵に包まれています。どうしたらこんなふうにできるの?今回はそんなラッピングのアイデアについてのお話です。
撮影・文:村川麻衣
紙ものを中心に扱う神戸のアンティークショップで働いていた頃、封筒や小さな紙もののラッピングを考える機会がよくありました。少しの手間をかけることで、受け取る側の喜びが何倍にもなることを目の当たりにしました。その頃からでしょうか、ちょっと特別なラッピングをすることに目覚めたのは。
常備している紐やリボンの引き出し、袋やラッピングペーパーを入れた段ボール、外国のラベルやタグなどから贈る相手のことを想像して選んでいきます。
引き出しの中に入れているのは外国の糸や紐、リボンなど。シンプルなものから、ベロア素材やもこもこした糸、スパンコールが付いた紐などさまざまです。いただいたプレゼントに掛けられたリボンなども再利用。選びやすいように、なるべく重ねずに収納しています。
何かと使える袋類は段ボールの中にまとめて入れて。フランス、オランダ、アメリカ、日本のものが中心で、長年かけて少しずつ集めては、惜しまず使っています。シンプルな袋類は、シモジマで調達しています。
サイズ違いで作ったROMANTIC LETTERSのスタンプ。薄紙や大きめの紙にランダムに押して、包んだり、緩衝材として使ったり。手軽ですが、一気に特別感が出ます。
細々したアイテムは、最後の仕上げアイテムです。”留める”のに大活躍。
海外に行くと持ち帰るのがフリーペーパー。セレクトショップやレコードショップなどに置いてあることが多いように思います。写真のラッピングの中身はチョコレート。 赤い文字で書かれた{CHRISTMAS STEPS}はブリストルにある路地の名前です。文字のサイズ感と中身のバランスがよかったので、文字を見せるラッピングにしました。その国のお土産を包むのにおすすめです。
台湾のお土産は、IKEAのペーパーナプキンに包んで、「Souvenir Taiwan」と書きました。ペーパーナプキンは紙が柔らかいため、包みやすくて便利なアイテムの一つです。
紙の存在感が素晴らしいとき、余計なものは要らないように思います。羊羹を包んだこちらの紙はフランスのウォールペーパーだったものです。エンボスの柄がとても美しく、上品な雰囲気に仕上がります。
パープルの袋はイタリアのデッドストックで、ステーショナリーショップのDELFONICSで見つけたものです。なんともいえない色あいとなみなみに惹かれました。工事現場などで使われている黄いろのテープをアクセントに。
特別な技術など要らず、ラッピングはアイデア次第。袋やリボン、ラベルなどの組み合わせで、世界にたった一つのラッピングに仕上げることも簡単です。
後編ではお手紙のラッピングを中心にご紹介したいと思います。
村川麻衣
長崎県生まれ。紙ものなどを中心に扱うアンティークショップでの経験とお菓子やさんを運営する株式会社ネネンのクリエィティブディレクターとして広報・企画・ウェブディレクション・新ブランドの立ち上げ、ギャラリーのキュレーション等を手掛ける。2019年独立。現在は大阪を拠点に世界中を旅しながら、アンティークのバイイング、企画・ブランディング・コンサルティング・ディレクション・撮影などを行う。ROMANTIC LETTERSという屋号で“好き”をコレクション・販売している。
詩人「月森文(つきもりふみ)」としても活動中。
ホームページ:https://www.maimurakawa.com/
インスタグラム:@maii_mrkw
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