更新日: 2018/06/24
季節ごとにめぐってくる、そのときだけのお楽しみ。梅雨どきの「梅」は、まさにそんな季節限定の贈り物です。すぅっと過ぎゆく自然の姿を、ひと手間かけて日々の暮らしに刻みこむ――。ameさん流の手仕事ライフ、今回は梅のシロップづくりのお話です。
撮影&スタイリング、文:ame(amelabo)
6月、今年の上半期最後の月ですね。
じめじめとした梅雨の季節、そしてその次に来るであろう暑い夏の日を思って少し憂鬱になる時期なのですが、ひとつ楽しみにしていることがあります。
それは先月の終わりにも書きましたが、梅。
この時期にしか出会えないもののひとつです。
今月は手づくりシロップについてお話ししようと思います。
私がシロップに夢中になったきっかけは、梅シロップをつくり始めたことでした。見よう見まねで、梅のおへそ(軸のところ)をとり、瓶に氷砂糖と漬け込み、仕事から帰宅したら上下をひっくり返してシロップができていくのを、毎日楽しみにしていたことを思い出します。
自分で初めてつくった梅シロップの美味しかったこと!そして、もう一度つくりたいと思った時には時すでに遅し。シロップを漬けるには数週間かかりますが、梅は身近なスーパーなどで出会える期間はそう長くなく、もう近くでは梅は売っていませんでした。なのでその思いは1年後まで持ち越しになりました。
その悔しさ(?)からか、私はいろんな果物でシロップをつくりました。いちご、れもん、ざくろ、あんず、プラム、ぶどう、しそ・・・発酵させてしまって失敗した年もありましたが、初夏から夏はシロップづくりに最適なシーズン、ぜひ挑戦して見てください。
ざっくりとした説明ですが、果実とその総量と同量から2/3程度の同量の砂糖でシロップはできます。(シロップに向く果実とそうでないものがあります)。
シロップづくりで大切なことは、以下の3つ。
その1 果実をきちんと洗うこと
その2 水分をしっかり拭き取ること
その3 保存瓶は煮沸滅菌すること
梅シロップにもいろんなつくり方があります。オーソドックスなものは氷砂糖でつける方法。竹串で穴を開けたり、一度凍らしてから漬けたり、いろんな方法があるので、いろいろ調べてみてくださいね。
今回ご紹介するのは、2日でできる梅シロップです。青梅を買ってきて、黄色く熟すまで、風通しのよい場所に置いておきます。その間、部屋の中がなんともいい香りなのもうれしいおまけ。実が黄色くなってきたら、つくりどきです。
(つくり方)
1 梅を水洗いし、へたを爪楊枝などでとり、よく乾かします。梅の総量とほぼ同じ量の砂糖を用意します。包丁で実を皮ごと種に沿って切っていきます。
2 切り終わったら、種も一緒にすべてボウルに入れ、砂糖を全部加えて、ざっくりかきまぜます。ラップをしてひと晩から1日常温で寝かせます。
3 水分が出てきて砂糖がほぼ溶けていたら、固体部分をすこしずつ取り出し、ざると木べらを使ってこしていきます。あまりぎゅうぎゅうにこすとしぶさも出るので、ほどほどに。
4 最後に液体と合わせ(場合によってはまだ少し溶け残っている砂糖も)鍋に移し、火にかけ少し沸騰させます。
5 4を清潔な瓶に入れたらでき上がり!!
冷蔵庫にて保管してすぐに楽しむことができます。
梅の持つクエン酸は疲労回復にもぴったり。2日でつくれるシロップは日もちの点では、長く漬けたものよりも短いですが、今しか味わえない初夏の楽しみ。ぜひ試して見てください。
そのままお水で割るのもいいし、炭酸水で割るのもおいしい。ヨーグルトやアイスクリームにかけるのもおすすめです。
漬けるタイプのシロップは、梅のほか、すももなどでも挑戦してください。すももはそのままでもおいしいから、シロップにするつもりが食べてしまってシロップがつくれない・・・という罠もあるのでお気をつけて!
ame(amelabo)
日常を独特のセンスで切り取ったインスタグラムでの投稿が人気のインスタグラマー。現在、フォロワー数は4万人以上。学生時代から続けている趣味の写真とamegraphy(アメグラフィー)と言われる手書き文字やイラストを駆使し、カレンダーやプロダクトを手がける。写真や文字のワークショップや個展、百貨店カタログやイベントのディレクターなど、多岐に渡ってクリエイティブな活動をしている。本業は歯科医師。
インスタグラム:@amelabo
ホームページ:http://now-here.petit.cc
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